日本にただひとつの適職・天職占いつくったよ。

デジハリ大阪校を卒業してCGデザイナーに就職した話

僕がCGを始めたのは2009年。26歳の時です。

受講してたコースは【デジタルハリウッド大阪校の総合proコースCGクリエイター専攻】というもので、週1回3時間の半年間のコースで「社会人でも週末に通うだけでCGデザイナーに転職できるよ!」という怪しいふれこみで、受講料は70万円くらいしたはずです。

「総プロ」と略して呼んでました。
人生を賭け、なけなしの貯金をぶっこみました。

デジハリの評判

その当時のデジハリの評判としては「Webデザインは優秀やけど、CGはどうなん?」みたいな空気が流れてて、ネットで口コミを調べても「結局やるやつはやるし、やらないやつはやらない」という意見がもっとものように思えたので、とりあえず家から通える距離ということで大阪校へ通うことに決めました。

 「誰かが出来るなら、僕にも出来るやろ。」とゆー自信だけはあったので。

受講生は20名ほどで女性は7人くらいかな?

総プロは「社会人でもCGデザイナーになれる」というふれこみなので、やはり平均年齢は高く、平均すると30歳くらい。
30歳からCG習おうと考える人たちなので変わってる人も多く、占い師やってるけどお金がないから「もやしばっかり食べてる」という人もいました。

同じ時期に「本科」と呼ばれる1年制のコースがあって、こちらが王道のイメージで総プロはオマケ、みたいな感じした。本科の人たちは若い人が多くて、まるで学校のような雰囲気で楽しそうにしてました。
それに比べ総プロは悲壮感すら漂ってた気がします。。
やっぱり本科は講義を受講する時間も多いし、働いていないということもあってフリータイムに来て練習してる人も多かったからでしょう、全体的に本科の人のほうがレベルが高かったですね。

授業について

週一回の講義で、90分授業やってお昼休憩、そしてまた90分授業。
みんなでコンビニのパンやお弁当をモソモソ食べたのを思い出します。

僕が講義を受けていた先生はけっこうズバっと言う人で、心が折れちゃった人も何人かいました。
途中で授業に来なくなる人や連絡がとれなくなる人もたくさんいました。
僕は先生のことけっこう好きでしたけどねぇ。

受講生はみんなほどよく仲良しで、沸き合いあいとして良い関係でした。
今でも連絡をとってたまに会う友達もいますし。
デジハリなどのスクールに通う一番のメリットはこの励ましあえる仲間の存在だと思います。

授業内容は基礎を学ぶだけなので、正直70万円は高い気がしますね。。
あの頃はまだネットを見ても使いかたやチュートリアルも少なかったですけど、今なら豊富にありますし、もし30代から転職を目指すならモデリングやモーションなどどれかに特化したスペシャリストになったほうが就職しやすいと思うのでむしろ独学のほうが良いかもしれません。

半年の講義が終わると、そこから3ヶ月かけて卒業制作を開始します。
僕は「今本気出さないで、いつ出すの?」と思ってたので3ヶ月間寝る時間を惜しんでガッツリ制作しました。

好きな作品を作っていたので、必死というよりは夢中でやってました。
しかし、仕事しながら通ってる人には無理があったようでこの卒業制作を提出することができたのは10名程度。。。

クオリティもピンキリで、ものすごくシンプルなキャラに8万ポリゴンくらいかけてる人もいて面白かった。
卒業制作は今見返すとテンポだったりモーションだったりと、けっこうひどいもんですがやっぱりストーリーとキャラクターは我ながらめちゃくちゃ良いなぁ。と自画自賛しております。

ちなみにこの卒業制作の静止画は雑誌「ケイコとマナブ」にも使用されました。
つまり、「デジハリで頑張ればこんなCG作れるようになるんやでー!」っていう見本になったということですね。ふふん。

その後、優秀作品の発表会で企業と繋がれるイベント「クリエイターズオーディション」というのにもクラスの中で僕だけ参加しましたが、見に来てる企業はWeb関係ばかりで、他にゲーム会社が1社来てただけで、僕の目指す映像関係の会社は見に来てませんでした。

映像関係は東京に集中してますからね。

今はどうなんだろ?

 卒業、そして

結局、はじめは20人いた受講生ですがCGデザイナーとして就職できたのが僕を含めて2人だけだと思います。
ぼく以外の1人はCGの仕事が大変すぎるということでやめて、またデジハリに行ってWebデザインを学んで就職したようなので、現在CGデザイナーとして働いているのは僕だけということになります。

みんなは今、何をしてどう過ごしているんだろ。

「社会人でもCGデザイナーになれる」というふれこみでしたが、やはり社会人として働きながら週1で半年間だけ勉強するだけではCGのスキルを身につけることは厳しい。結局のところ、いかに平日で自習するかにかかってきます。

それもあってか、僕らが卒業してすぐにこの総合proコースCGクリエイター専攻はなくなっていて、大阪校は本科のみになりました。
今では東京に4年制のデジハリ大学なんてのもできちゃってますね。

デジハリに通ってるときは常に「就職できるかどうか」というのが皆の頭にあって、みんな精神的に追い込まれていたと思います。
僕も卒業してから、就職が決まるまでの間はホントにしんどかった。
人生でもベスト3に入る暗黒の時期と言えます。

僕は7社か8社くらいにポートフォリオを送って、ほぼ返事すらない中、今の会社だけが面接に呼んでくれて受かりました。 
こういうのはもはや運と縁とタイミング。
もし落ちても「行かないほうが自分にとって良かった会社だった」と思い込みましょう。

今は大阪校なら1年制の本科コースだけなので、本気で、そして自分が得意なのは何なのかを早めに見極めてそれに尽力すればきっと就職できるはずです。
今は会社も求人も僕の頃より圧倒的に多いですしね。

デジハリに通うかどうか迷ってる人は、そもそもCGの仕事につくだけの適性と覚悟が自分にホントにあるのかしっかり考えましょう。
CGソフトの体験版も使用してみましょうね。
「思ってたのと違う!」ってなることはよーくあります。

現に僕のクラスの人も半分は途中でやめてしまっています。
中には話しを聞いてみると「君のやりたいことってモーショングラフィックじゃない?」というようなこともありました。

地味な作業、全然クリエイティブじゃない作業、頭を使いまくる作業、「誰が見んねんそんなとこ」って作業などCGの仕事はけっこう大変なことも多いです。

アニメやゲームが好きなら天職ともなりえる仕事です。
徹夜があたりまえ、みたいなことを聞いてましたが全然そんなことありません。
実力があれば高待遇も目指せるでしょう。
まずはしっかりと自己分析をすることをおすすめします。

就職してから僕は自主制作アニメの「国旗まん」を制作しました。

それがショートショートフィルムフェスティバルやデジコン6などのコンテストでノミネートされると、会場に来てたデジハリの広報の人に声をかけられ、デジハリのホームページに僕の写真が載ったり、新宿駅前の大型スクリーンにデジハリ卒業生の作品ということで「国旗まん」が映されたりと、それまでは半年間のオマケコースの卒業生で肩身の狭い存在だったのに、なんだかデジハリ卒業生として認められた気がしたっけ。

なぜ、こんなぐだぐだした思い出話を書いたかというと、僕もデジハリで夜中に作品を作ってる時にネットでデジハリ卒業生のブログを見て励まされていたからなのです。

良かったら僕の作った自主制作アニメ「国旗まん」見てってね★
君にこれ以上の作品を作れるかな?ふふふ。

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