キャラクターアニメーションのお仕事をすることが比較的多いです。
そう書くと楽しげに聞こえるけど、キャラクターが動いてたらキャラクターアニメーションと言っちゃって良いと思うので実はけっこう幅が広い。。
キャラクターアニメーションの作業としておおまかにいうと、キャラクターデザイン、CGモデルを作る、CGで動きをつける、書き出して編集して完成させる。
という流れがあります。
当然キャラクターデザインから出来る仕事はやりがいも愛着も沸きます。
でも、大抵は監督から「こんな感じのデザインで」とラフが送られてきて、それを元につくります。
「よし!これで出来た!」と思っても、「ここはもうちょっとこうして」「やっぱりここはこうして」と言われます。
この場合はキャラクターデザインではないかもしれない。。
監督のイメージを具現化するための作業員って感じですね。
脚本を考えて、絵コンテを描いて、キャラクターもある程度自由に作れるような仕事が一番楽しそうだけど、そういう楽しい部分は他にもやりたがる人がたくさんいるので、なかなか回ってきません。
そういう仕事を増やしたいがために、自主制作アニメを作ってるわけです。
「CGで動きをつける」という部分だけでも、細かくやることが分かれていまして、動きはざっくりとつけてまずはカメラを置いてレイアウトを決める→動きをつける→表情や指先まで細かい動きをつける→服や飾りなどの揺れ物の動きをつける→食い込みがないかチェックする。
みたいな流れがあります。
さらに、絵コンテや指示で動きが最初から細かく決められているものもあれば、ざっくりした絵コンテと指示だとこちらが演技を考える必要があります。
演技を考えるのは悩ましくもあり、楽しいところでもあります。
シンプルな動きで良いアニメだと1回でOKが出ることもありますが、クオリティを求められるパチスロみたいな仕事だとばんばんフィードバックが来ます。
「何フレームから何フレームでこういう動きをしてください」とか「この動きを5フレーム早くして、その分この動きに5フレームたしてください」みたいな。
こうなると、いかに先方さんのイメージするものに近づけるかどうかの勝負です。
まさに言われるがままです。
「そんな奴隷みたいな仕事はしたくない!」
と心を乱すこともなく、たんたんと修正します。
それが仕事を終わらせる最短の道ということを知っているのです。
「はぁ?!なんでやねん!こっちのほうが良いやんけ!!」と怒ることもありません。自分の実力を過信していないからこその、落ち着きっぷりなのです。
いくら良いアニメーションをつけても、上の人(クライアント、監修、監督)の一声で、急に演出が変わってしまうこともある、ちょっぴり空しい作業でもあるのです。
それが嫌なら、自分で上に行くしかありません。がんばろう。
それにしてもCGのモーションをつける作業は不思議なもので、ほんのちょっとしたことで一気に動きがよくなったりします。
ちょっと角度を変えるとか、ちょっとタイミングを変えるとかでガラっとよくなることがある。
僕はそれを「神の一手」と呼んでいます。
(だからなに?)