川柳と言えばサラリーマン川柳が哀愁が漂っていて面白いと言われていますが、うちのお婆ちゃんの川柳は哀愁しかなくて悲しくなるほどの腕前です。
おばあちゃんは現在94歳。
老人ホームに入っていて、おボケが進みもう誰のこともわからなくなっているのですが、部屋を掃除している時に見つけた10年以上前の日記の所々に川柳が書き記しているのを見つけました。
お爺ちゃんに先立たれ、しばらくの間ひとりで生活していた時の日記です。
あまりにもその出来が素晴らしいので、今日はその川柳をまとめたものを発表してみたいと思います。
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サラリーマン川柳を越える哀愁、うちのお婆ちゃんの川柳まとめ
- 年が行き 頭の中も 空になる
- 好きな事 やがて出来ぬ 日が来るか
- やがて来る 身内と孫を 待つばかり
- ピーンポンは トイレの中で 聞き流す
- 書き忘れ 静かな夜に 思ひ出す
- 亡き後は 夜の淋しさ 身にしみる
- がくぶちを 見上げるばかり 思ひ出が
- 銭湯は 誰かれなしに はなしでき
- 銭湯は 女の体 よく見へり
- 銭湯は どこもかしこも かくせない
- 年よりは 何を待ってる おむかいだ
- 風呂上り 一人淋しく 爪を切る
- 春が来た 老も少しは 化粧する
- 一人寝の 眠れぬ夜に 猫の声
- 湯上りに 一人淋しく 爪を切る
- コスモスに 生か造花と ふれてみる
- 悪知恵を 働きかける 無人の駅
- だれのため おしゃれするの いい年で
- ダイエット 出来ないままに 年を取り
- 食事会 今日の笑顔は 明日はなし
- 太い手で センベを持って 食べている
この日記は大事にずっと保管していきたいと思います。
日記にしろ川柳にしろ、ずっと残していけるものがあるというのは素晴らしいことですね。
↓ぼやき川柳ばりにおもしろい短編アニメ作ったので見てってくださいな。