ある日、女王蜂さんがやってきて言いました。
「アンタら人間に映画を見る資格なんてないわよ」
いつもにも増して怒っている様子でした。
「私はアシナガバチの女王よ。
私はある家のベランダに巣を作ることにしたの。
その家の住人は映画が好きなようで、よくDVDを見ていたわ。
特にもののけ姫とアバターを好んでよく見ていたわ。」
「巣ができて息子たちも生まれて、なにもかもが順調だったの。
とても幸せだったわ。今が永遠に続けばいい、そう思ったわ。」
「そんなある日、そこの家の住人が私たちの巣に殺虫スプレーを噴射してきたのよ!
私はなんとか逃げ延びたけど、かわいい息子たちは全員死んでしまったわ、巣も壊されたの。。」
「宮崎駿、そしてジェームズキャメロンという世界を代表する巨匠が作った大ヒット作品のもののけ姫とアバターは共存をテーマに映画を作っているのよ?
もののけ姫とアバターを賞賛するくせにハチの巣を駆除するなんておかしいと思わない?
巨匠のメッセージをわかってないくせに映画通ぶんなって話よ。
いったい何のために映画を見てるの?バカなの?」
そう、言葉を吐き捨てると女王蜂さんはよろよろと飛んでいきました。。
いかかでしたでしょうか?なかなか口の悪い女王蜂さんでしたね。
たしかにスズメバチは攻撃的で危険ということですが、アシナガバチはおとなしい蜂で、こちらが何かしないかぎり刺すことはないようです。
しかも毛虫などを食べてくれるので益虫と言われてます。
アシナガバチは4月頃に女王蜂が巣作りを開始して卵を産みます、新女王が育って巣立っていくと、残りの蜂は冬には全て死んでしまい、巣も再利用することはないそうです。
なんともはかない一生だと思いません?
たしかに見た目が怖いので、巣を見つけると駆除したくなっちゃうかもしれませんが生活に支障がなければ、そのままそっとしてあげてほしいなぁ。
その生態を観察してみると、まるで巨匠の映画を見てるような感動があると思いますよ★